産休と育休の手続き一覧の紹介【社会保険労務士が徹底解説】

産休と育休の手続き一覧の紹介

本記事で紹介する内容
1.産休・育休を「取れる人」
2.産休・育休の「手続き一覧」
3.産休・育休中の「経済的支援制度」
4.復職後の「仕事と育児の両立支援制度」
厚生労働省の「平成29年度雇用均等基本調査(速報)」によると、男女別の育児休業取得率は、
  • 女性:83.2%
  • 男性:5.14%

と、「働く女性の8割」が育児休業を取得しています。しかし、この数年で、「育児休業法」は何度も改正されています。

本記事では、「現在(平成30年8月時点)の情報」についてご紹介します。

出典:厚生労働省ホームページ平成29年度雇用均等基本調査(速報)

1.産休・育休が「取れる人」

産休・育休は、

  1. 産前休業が「取れる人」
  2. 産後休業を「取らなければならない人」
  3. 育児休業が「取れる人」
の3つに分かれます。

(1)産前休業が「取れる人」

出産予定日が、

「産前6週間」(双子以上の場合は「14週間」

の人が請求した場合、取ることができます。

(例)出産予定日が「平成30年10月1日」の人の場合

産前休業期間は、
「平成30年8月21日」「平成30年10月1日」です。

(2)産後休業を「取らなければならない人」

  • 「出産の翌日から8週間以内」の女性従業員
  • 「妊娠4カ月以上」
    「流産または死産した翌日から8週間以内」の女性従業員

ただし、「産後6週間」が過ぎた後、女性従業員が請求し、医師に支障なしと認められた場合は就業できます。

(例)出産予定日が「平成30年10月1日」の人の場合

産後休業期間は、
「平成30年10月2日」「平成30年11月26日」です。

(3)育児休業が「取れる人」

  • 男女の労働者(日々雇用を除く)
  • 育休申出時点で下記を満たした、
    パートタイマーなどの「有期契約労働者」
  1. 「入社1年以上」
  2. 子どもが「1歳6ヶ月」
    (2歳までの育休の場合は「2歳」)までに契約が満了し、
  3. 契約が更新されないことが明らかでない
    (≒契約が続くことが見込まれる
  4. 下記に該当しない人
    (労使協定で、「育児休業対象外」とされている人)(1)「入社1年未満」
    (2)申出の日から「1年以内」に雇用期間が終了するまで
    (1歳6ヶ月または2歳までの育休の場合は「6ヶ月」
    (3)1週間の所定労働日数が「2日以下」の人

(例)出産予定日が「平成30年10月1日」の人

  • 「女性」の育児休業期間:
    平成30年11月27日*子供が1歳の誕生日の前日まで
  • 「男性」の育児休業期間:
    平成30年10月1日*子供が1歳の誕生日の前日まで
(*待機児童になった場合などは、最長2歳まで延長可能

2.産休・育休の「手続き一覧」

  1. 産休中の「健康保険料」「厚生年金保険料」の免除
  2. 育休中の「健康保険料」「厚生年金保険料」の免除
  3. 「出産育児一時金」の申請
  4. 「出産手当金」の申請
  5. 生まれた子どもの「健康保険書」の発行
  6. 「育児休業」の申出
  7. 「育児休業給付金」の申請
などがあります。

【手続き1】産休中の
「健康保険料」「厚生年金保険料」の免除

「産前産後休業取得者申出書」

を、会社が「年金事務所」へ提出します。

【手続き2】育休中の
「健康保険料」「厚生年金保険料」の免除

「育児休業等取得者申出書」

を、会社が「年金事務所」へ提出します。

【手続き3】「出産育児一時金」の申請

(1)「直接支払制度」を利用する場合

「出産育児一時金内払金支払依頼書・差額申請書」

を、出産予定の病院などに提出します。

(2)「直接支払制度」を利用しない場合

「出産育児一時金支給申請書」
「出産翌日から2年以内」にご加入の健康保険
(「協会けんぽ」など)に提出します。

「妊娠4カ月以上の死産(流産)」
「人工妊娠中絶」
の場合も、受給できます。

【手続き4】「出産手当金」の申請

「出産手当金支給申請書」をご加入の健康保険
(協会けんぽなど)に提出します。

「妊娠4カ月以上の死産(流産)」
「人工妊娠中絶」
の場合も受給できます。

【手続き5】生まれた子どもの
「健康保険書」の発行

「扶養する人の勤務先」が、「年金事務所」などに
「被扶養者(異動)届」を提出します。

【手続き6】「育児休業」の申出

「育児休業開始予定日の1カ月前」
(1歳6ヶ月または2歳までの育休の場合は「2週間前」

までに、会社に「書面で提出」しなければなりません。

(例)出産予定日が「平成30年10月1日」の人

  • 女性:「平成30年10月27日」までに提出
  • 男性:出産予定日から取る場合
    「平成30年9月1日」までに提出

【手続き7】「育児休業給付金」の申請

  • 「育児休業給付金育児休業給付金支給申請書」
  • 「育児休業給付受給資格確認票
    (初回)育児休業給付金支給申請書」
を会社(自分でも可)が、「ハローワーク」に提出します。

3.産休・育休中の経済的支援制度

「社会保険」に加入している社員が利用できる支援制度をご紹介します。

  1. 「出産育児一時金」「出産手当金」
    「育児休業給付金」(非課税)
  2. 異常出産時の「高額療養費」の支給
  3. 産休・育休中の「社会保険料」の免除
  4. 子どもが3歳になるまでの、
    「厚生年金額計算」の特例
  5. 育休中の「財形非課税貯蓄」の特例
  6. 産休・育休終了後の「社会保険料」の特例

【支援制度1】「出産育児一時金」
「出産手当金」「育児休業給付金」(非課税)

(1)「出産育児一時金」

非課税で1児につき「42万円」

(産科医療補償制度に加入していない病院等で出産した場合は
40.4万円)が支給されます。(平成30年8月現在)

(2)「出産手当金」

「出産日前42日」(多胎の場合は98日)と、
「出産日後56日」が対象で、

1日あたりの金額は、

[支給開始以前の継続した12ヵ月間の
各月の標準報酬月額の平均額] ÷ [30日] × [3/2]

です。(平成30年8月現在)

(3)「育児休業給付金」

支給額は、支給対象期間「1か月」あたり
原則

[休業開始時賃金日額] × [支給日数]× [67%]

(育休開始から6か月経過後は [50%]

です。(平成30年8月現在)

【支援制度2】異常出産時の
「高額療養費」の支給

「切迫流産」「帝王切開」など、異常出産で、病院での支払いが高額になった時、「高額療養費」の支給対象になる場合があります。

協会けんぽなど、ご加入の医療保険に、
自分または会社を通じて

「高額療養費支給申請書」

を提出します。

【支援制度3】産休・育休中の
「社会保険料」の免除

(1)「健康保険料」「厚生年金保険料」の免除

会社を通じて、「年金事務所」または「健康保険組合」

  • 「産前産後休業取得者申出書」
  • 「育児休業取得者申出書」

を提出すると、休業中の「健康保険料」「厚生年金保険料」が免除されます。

妊娠4カ月以上の死産(流産)人工妊娠中絶の場合も産休中は免除になります。

保険料免除の期間は、

「産前産後・育児休業開始月」
「休業終了予定日の翌日の月の前月」

です。

(2)「雇用保険料」

会社から給与が支払われてない場合、
「雇用保険料」の負担はありません。

【支援制度4】子どもが3歳になるまでの、
「厚生年金額計算」の特例

育児のために「時短勤務」に変わり、給与が減った場合、「厚生年金保険料」も減る場合があります。その場合、将来受け取れる年金額も下がります。

子どもが3歳になるまで、

「育児中の標準報酬月額」
「育児開始前月の標準報酬月額」で将来年金額を計算

する特例があります。

【支援制度5】育休中の
「財形非課税貯蓄」の特例

育休中、無給により「財形貯蓄」の積立が2年間中断すると非課税の措置が受けられなくなります。

育休前に会社を通じて手続きをすることで、
育休終了後も引き続き、非課税で積立を再開できる特例です。

【支援制度6】産休・育休終了後の
「社会保険料」の特例

復職後、産休前より給与が大幅にダウンした時、会社を通じて

「健康保険・厚生年金保険育児休業等終了時報酬月額変更届」

「年金事務所」または「健康保険組合」に提出します。

「標準報酬月額」が減額された場合は、
「健康保険料」「厚生年金保険料」が安くなります。

4.復職後の「仕事と育児の両立制度」

産後休業後~小学校入学前まで、利用できる両立制度をご紹介します。

  1. 「変形労働時間」の適用免除(産後1年以内)
  2. 「母性健康管理」措置   (産後1年以内)
  3. 「育児時間」の請求    (1歳未満まで)
  4. 「所定労働時間」の短縮  (3歳未満まで)
  5. 「所定外労働」の制限   (3歳未満まで)
  6. 「時間外労働」の免除   (小学校入学前まで)
  7. 「深夜勤務」の免除    (小学校入学前まで)
  8. 「子の看護休暇」の取得  (小学校入学前まで)

【両立制度1】「変形労働時間」の適用免除
(産後1年以内)

変形労働時間制の職場でも、産後1年以内の方が請求した場合

  • 「1日8時間」
  • 「1週間40時間」
を超える勤務が免除されます。

【両立制度2】「母性健康管理」措置
(産後1年以内)

医師に健診などを受けることを指示された社員は、申し出ると「保健指導・健康診査の時間」が確保できます。

また会社は「医師の指導事項を守る」ことが法律で義務付けられています。

【両立制度3】「育児時間」(1歳未満まで)

  • 「生後1年未満」の子どもの育児をする女性が請求した場合
  • 「1日2回」「各々30分以上」の育児時間
を請求できます。

【両立制度4】「所定労働時間」の短縮
(3歳未満まで)

3歳未満の子を育てる従業員に、会社は1日の所定労働時間が原則6時間とする「短時間勤務制度」を設けないといけません。

【両立制度5】「所定外労働」の免除
(3歳未満まで)

該当者が開始1カ月前まで書面で勤務先に請求した場合、就業規則で決められた労働時間を超える残業は免除されます。

(例)就業時間「9:00~17:00」、
休憩時間「12:00~13:00」の会社の場合

所定労働時間は「7時間」のため、
17:01からの勤務は免除されます。

【両立制度6】「時間外労働」の制限
(小学校入学前まで)

該当者が開始1カ月前まで書面で請求した場合、

  • 1カ月: 「24時間」
  • 1年  :「150時間」
を超える残業は免除されます。

【両立制度7】「深夜勤務」の免除
(小学校入学前まで)

該当者が育児のため請求した場合、
「深夜勤務(午後10時~午前5時)」が免除されます。

【両立制度8】「看護休暇」の取得
(小学校入学前まで)

子どもの看護(病気、ケガ、予防接種、健康診断)のため該当者が請求した場合は、「看護休暇」を取ることができます。

まとめ(現在の支援制度・給付に詳しい
会社担当者が少ない状態のため要注意)

この数年で「育児休業法」は何度も改正されたため、

「現在の支援制度・給付に詳しい担当者がいない」

という会社が多いです。

また、

「職場の先輩ママに、支援制度や給付を教えてもらおう」

と思っている人は、現在と制度や給付の内容が違っている可能性があります。

会社に妊娠を報告する時は、「妊娠から復職までの手続きの流れ」などを知っておき、今後の働き方を話し合いましょう。

参考資料:厚生労働省ホームページ男女雇用機会均等法育児・介護休業法のあらまし

 

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